松斎録

中国古典詩学に興味があります。

大学院に合格して。またその課題。

先日、ついに大学院に合格し、四月に修士課程にはいることになりました。ブログを一か月ほど、更新してなかったのは、試験のためでした。これからもまた、中国文学をやっていくわけですが、ここまで来たならば、修士論文を書き、博士課程に行って、博士号もとりたいです。

しかし、このスタートラインに立つまでは、非常に長い道のりでした。学部で合計一年休学し、卒業した後も、科目等履修生という名前の聴講生をしているからです。今まで、身分に対して、風当たりが強かったですが、修士課程に入れば少しは落ち着くことでしょう。あと科目等履修生で辛かったのは、通学定期が作れなかったことですね。東京と家とを往復するだけで、1000円は飛んでいくので、非常に苦しかったです。しかし、身分の心配もなくなり、これからは別の忙しさはあるでしょうけど、少し安心しました。

これからは、半年間また科目等履修生ではありますが、修士に入るための勉強と準備とをしたいです。例えば、1、読書量や時間をもっと増やすこと、2、中国語を母語とする学者と対等に議論し、中国語の論文をもっと読めるように語学力を鍛えること、3、研究計画と学部の卒業論文を改めること、最後に、教職を取り、将来のことに備えること、等が主な課題です。

まず、1について。読書量と時間とを増やすのは、院生のなすべき読書の姿勢ではなく、学部のままであるからです。このままでは体力がつかないので、半年でもう少しつけようかと思っています。読書量については文献によるため、非常に説明しにくいところがあります。しかし恐らく、一日8から10時間は研究することになるでしょう。中国古典詩でいえば、一首平均五分で、8時間読むとすれば、100首いかないくらいは読めることになります。しかし、計算上のことであり、その日のコンディションや日程、また、詩型や難易度でも随分と時間が異なってきますから、なんとも言えないところがあります。ただ、日に60首くらい読めれば、杜甫1460首を一か月あれば読めることになりますし、超人になれなくても、超人を見習うべきではありましょう。休憩は、4時間から5時間に一回、30分くらいとれると理想的かなとは思いますが、授業や準備などで、こま切れになりながら、8時間以上を目安に確保していく計算にはなると思います。

文献については、テーマである南宋陸游と楊万里との詩あたりを重点的に読みつつ、詩話、文、筆記を読んでいくことになるでしょう。また、北宋、唐代へとさかのぼって詩を読みたいので、酒飲みで言う、「ちゃんぽん」にはなるかと思います。

2について、やはり中国語も、大きな課題にもなります。ともすれば、中国文学専攻の学生で、古典と現代漢語とを両方修めるの者は、非常にまれです。ご存知の通り、難しい道のりなのです。しかし、学部の時から現代漢語を苦手とし、あまり学習してこなかった「つけ」が今になってきたようです。留学生や学者となかなかコミュニケーションがとれずに、日本語で交流しがちになってしまっているのです。非常に残念ですし、悔しいことです。多くを読み、聴き、話すことになるでしょう。またわからないところや判然としないところは、辞書を徹底的に引き、用例を捜索し、発音を確認しなければならないと思います。また、HSKや中検を受けて、レベルを計ることを強固な習慣にしたいと思っています。そして、留学生の友人はいますから、話したり、書いたりしていくというのがひとまずの目標です。年々習慣は身についていますが、語学の達人を見ると、私のはまだまだ甘いです。修業がいるでしょう。

3は、研究計画と卒業論文とを見返すと、非常に甘く、恥ずかしいものであるからです。一言一言を見直し、また問いを鋭くする必要があるでしょう。じぶんの問いというのは、まだナマクラ刀であり、文の型が体に入っていない気がしてならないのです。

4は、以上のことをやりながら、教職を取ることです。将来が分からないがゆえに寧ろ取るべきだと痛感したからです。厳しい道のりですが、余裕はあるので、楽しんでやっていきたいですね。

 

最後に、これから忙しくはなると思います。しかし、余裕を持ちつつ、楽しく、時に厳しくやっていきたい気持ちに変わりはありません。骨のある院生になりたいですね。

 

ブログも更新していきたいと思います。御批正よろしくお願いいたします。